歯並び治療を徹底解説!大人から子供までの方法、費用、期間、保険の全て

綺麗な歯並びは誰もが憧れますよね。前歯がデコボコしていると、歯石が溜まりやすかったり、虫歯になりやすかったりします。まっすぐで整っている歯並びになれば自信をもって話したり笑ったりできます。

歯並びを治すには主に歯列矯正を行います。近年は見た目に配慮した歯列矯正も多く、大人になってから歯列矯正を始める方も増えています。

全体的な歯列矯正からマウスピースで行う矯正、治したい一部だけを治す部分矯正など多くの選択肢があります。また、条件によっては保険でできる矯正もあるのです。

今回は大人から子供まで、全体的な矯正から前歯だけの矯正、目立たない矯正まで紹介します。

大人の歯列矯正の方法と費用

全体的に歯並びを改善するための矯正方法です。一般的なブラケット矯正、ブラケットを使わないマウスピース矯正、ブラケットを裏側につける裏側矯正があります。

歯並びと噛み合わせが最もきれいになるブラケット矯正

・メリット

一つ一つの歯に矯正装置をつけ動かすために、0.1mm単位で歯の位置を決めることができます。
そのため最も歯並びや噛み合わせをきれいにできる方法です。

・デメリット

もっとも歯を動かせる反面、周りからは目立つ治療法という点です。
しかし、現在は金属のブラケットだけでなく透明なブラケットや歯を動かすワイヤーも白いものがあり、目立たずに治療ができます。

金属ブラケット・透明ブラケット、それぞれの費用と矯正期間は以下の通りです。

金属ブラケット

金属ブラケットとはブラケット矯正の装置が金属のものです。
・費用 60〜80万円+毎月の処置料が5千円程度
・期間 2年から3年程度

透明ブラケット

ブラケット矯正の装置が透明なものです。
・費用 70〜90万円+毎月の処置料が5千円程度
・期間 2年から3年程度

透明なマウスピースで治すマウスピース矯正

マウスピース矯正とは透明なマウスピースを1週間から2週間に一度、交換しながら歯並びを治していく歯列矯正です。

・メリット

歯に矯正装置はつけず、自分で取り外しのできる透明なマウスピースを使うため、ほとんど他人には歯列矯正をしていることがわからずに歯並びを治すことができます。

・デメリット

抜歯を伴う歯列矯正や歯の移動距離が長い場合、歯のねじれが大きい場合など、比較的大きな動きをしなければいけない矯正では、行えないことがあります。
また、複雑な治療は期間が他の治療法より長くかかることがあります。マウスピースは毎日18時間以上装着する必要があり、マウスピースの使用状況によって治療期間や治療結果が変わってしまいます。

歯列矯正に使うマウスピースの種類は大きく以下の2種類です。
それぞれの費用・期間・特徴をご紹介します。

インビザライン

歯型を一度取ることによって最後のマウスピースまで作製してしまう方法です。
型取りの回数や来院回数が少なくて済みますが、マウスピースを指示通り使えなかったり、歯の動きによってマウスピースを変えることができないので最後までしっかり使い続けることが必要です。

・費用 上下の矯正治療の費用は80万円〜120万円程度
・期間 期間は1.5年から2年程度

アソアライナー

歯の動きに合わせてマウスピースを作製するための歯型を毎月取ります。インビザラインより来院回数は増えますが、一人一人の歯の動きに合わせて治療を行うことができます。

・費用 80万円〜120万円程度
・期間 1.5年から2年程度

歯の裏側に矯正装置を付ける裏側矯正

歯列矯正で使われる金属のブラケットを歯の裏側につけて歯並びを治す方法です。
歯の裏側につけたブラケットにワイヤーを通して歯を動かします。

・メリット

歯の裏側に矯正装置をつけるため、他人にはわからずに歯並びを治すことができます。
また、抜歯を伴う矯正や歯のねじれがあっても、歯並びを治療することができます。

・デメリット

歯の裏側には舌があり、この舌の動く範囲に矯正装置をつけるために強い違和感を感じます。また、食事や歯磨きなどには注意が必要となります。

上の歯だけ裏側に付けるハーフリンガル

ハーフリンガルは矯正装置が目立つ上の歯だけ裏側につけ、舌の動きの邪魔になる下の矯正装置は頬側に付ける方法です。
・費用 上下の矯正治療で100万円〜130万円程度 毎月の処置料が1万円程度
・期間 2年から3年程度

新宿の常盤矯正歯科医院より写真提供

全体的ではなく一部のみを矯正する部分矯正

矯正治療は全体だけでなく、気になる部分だけを矯正できる「部分矯正」という選択もあります。
例えば以下の様な矯正のニーズがある人は部分矯正がオススメです。
・前歯だけがきになるので、部分的に矯正したい
・倒れている歯並びを綺麗に治したい

また部分矯正は全体的な矯正よりも費用や期間が少なく手軽におこなえるというメリットもあります。
部分矯正には大きく3つの方法があるので1つずつ見ていきましょう。

前歯や奥歯の部分矯正

動かしたい歯の部分にブラケット装置をつけ歯を動かします。部分的に装置をつけるため、期間や費用、違和感も少なく済みます。

・費用 奥歯の一部を動かすと5万円程度、上の前歯だけを動かすと20万円程度 毎月の処置料が5千円程
・期間 3ヶ月から1年程度

インプラント矯正は矯正治療のスピードを速める

全体的な矯正や部分的な矯正治療の費用に矯正用インプラント1本1万円〜3万円が追加されます。

インプラント矯正は全体的な矯正治療や部分的な矯正治療を早めるために、矯正用インプラントを使う治療法です。矯正用インプラントは小さいネジを歯を支えている骨に入れ、歯を動かすための支柱にします。ネジは5分程度で埋めることができ、治療後は取り除きます。

セラミックを長持ちさせるために行う補綴前矯正(ほてつぜんきょうせい)

セラミックなどの補綴の費用と補綴前矯正3〜15万円程度かかります。

補綴とは被せ物やセラミック治療のことです。虫歯が歯茎の中まで広がっていたり、歯の向きが悪かった場合、そのままセラミックを被せると歯との隙間から虫歯になります。そのため補綴前矯正を行うことによってセラミックを長く使うことができます。

保険診療でできる矯正治療の費用

実は矯正治療を保険診療で行えるケースもあります。保険診療が適用されると通常の3割程で矯正治療が受けられることも。ただ、保険診療適用には3つの条件がありますので1つずつ見ていきましょう。

6本以上の先天性欠如(せんてんせいけつじょ)がある方

保険診療3割負担の方で25万円程度、期間は2年から3年程度かかります。

永久歯がもともとないことを歯の先天性欠如(せんてんせいけつじょ)と言います。近年増えていますが、この先天性欠如の歯が6本以上の方は保険診療で歯列矯正が行うことができます。ただし、親知らずは含めませんし、虫歯や歯周病で抜いてしまった場合も認められません。歯がなかなか生え変わらなかったり、いつまでも多くの乳歯が残っている方は歯医者のレントゲンで永久歯があるか確認してみて下さい。

外科処置を伴う歯列矯正が必要な方

保険診療3割負担の方で40〜50万円程度、入院費用を含みます。期間は3年から4年程度かかります。

極端な受け口や出っ歯、開口(かいこう)、顎のズレがある場合、歯列矯正だけでは治療をすることができない場合があります。この方を顎変形症(がくへんけいしょう)といい、歯列矯正と顎の手術を両方行い、噛み合わせを治します。歯列矯正だけでは治すことのできない顎のズレがある方には保険診療で矯正治療ができます。

国が定めた先天疾患である方

保険診療3割負担の方で25万円程度、治療期間は疾患の状態によって乳児から中高生くらいまで続くことがあります。

歯並びに影響があり、国が定めた疾患の場合は保険診療で歯列矯正を行うことができます。唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ) やダウン症などです。その他の詳しい疾患については日本矯正歯科学会HPを確認してください。

子供の矯正治療

子供の歯列矯正は成長期に行うことによって顎を広げ、最終的に歯列矯正を行う際に抜歯を回避できる場合があります。また、子供の成長や大人の歯の生え変わりによって、矯正治療の装置は変わってきます。

子供の時に歯列矯正を行うメリット

・顎の大きさを広げて、歯列矯正による抜歯を回避できる可能性があります
・癖の影響による悪い歯並びを改善しやすい
・全体的につけるブラケット装置を回避できる可能性があります

子供の時に歯列矯正を行うデメリット

・子供の協力が得られない場合があります
・治療が長期間になる場合があります
・虫歯のリスクが高くなります

狭い顎を広げる拡大装置

拡大装置とは主に子供に使う矯正装置です。顎が狭くて歯がガタガタしている場合など、子供の成長を利用して顎を広げる治療です。子供の時に拡大装置をすることによってブラケット矯正をしなくてもよくなったり、抜歯をする矯正をしなくてもよくなる可能性が高まります。ただし、全てが床矯正で治るわけではなく、ブラケット矯正や抜歯が必要となることもあります。

・費用 一つの拡大装置につき5〜10万円程度で、上下の顎を広げる場合は倍の金額がかかります。 毎月の処置料が5千円程です。
・期間 1.5〜2年程度、その後永久歯が生え変わるまで観察します。

前歯のねじれを取る部分ブラケット

子供の前歯がねじれていたり、隙間が空いている場合、一時的に前歯にブラケットをつけてガタガタを治します。

・費用 部分ブラケットは5〜20万円程度、付ける装置の数や範囲によって変わります。毎月の処置料が5千円程です。
・期間 1.5〜2年程度、その後永久歯が生え変わるまで観察します。

舌や口の周りの筋肉を正しい動きにするマウスピース

T4Kやムーシールドはマウスピースタイプの矯正治療装置です。舌の位置を正しい場所に置き、口の周りの筋肉を正常な動きにして、歯に余分な力が加わらないように使います。また、マウスピースを使いながら、口の周りの筋肉のトレーニングを行います。

・費用 5〜20万円程度、毎月の処置料が5千円程です。
・期間 1.5〜2年程度、その後永久歯が生え変わるまで観察します。

医療費控除で矯正の費用が安くなる

医療費控除とは自分や家族の医療費等の費用が、1年間(1~12月)の間に10万円を超えた場合、その超えた費用をその年の所得から差し引くことができます。費用の上限は200万円です。
子供の矯正の場合には医療費控除がすべて認められますが、大人の場合には審美的要素が強いと税務署で判断された場合には認められないことがあります。そのため顎関節症の改善や歯周病の治療のためなど診断書を歯医者でもらっておくと医療費控除が認められやすくなります。

まとめ

近年の歯列矯正は目立たないマウスピース矯正や前歯だけ行う部分矯正など多くの選択肢があります。以前のように銀のブラケットをすべての歯につけなくてはいけないようなことはありません。自分にあった矯正治療で綺麗な歯並びを手に入れることができます。