歯並びが気になり、歯列矯正がしたいけれど矯正器具が見えないようにしたい、「人から矯正を始めたの」と言われたくない、見える矯正器具に躊躇して矯正治療をためらっている方も多いのではないでしょうか。一般的な矯正器具は歯の表面にブラケットという銀や透明の装置をつけ、銀色のワイヤーを使って歯を動かします。
しかし、現在は透明なマウスピースを使うことによって歯並びを綺麗に治すことのできるマウスピース矯正というものがあります。マウスピース矯正は目立たず、歯を動かせるだけでなく、食事や歯磨きの時に自由に装置を外すことができるのです。
今回はマウスピース矯正のメリットやデメリット、期間や費用などについてお伝えします。
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正は透明なマウスピースを取り替えながら歯並びを治していく治療法です。歯型をパソコンに取り込み、パソコン上で理想的な歯並びになるように、少しづつ動かしながらマウスピースを作製します。マウスピースを順番通りに使うことによって歯並びが治ります。
透明なマウスピースを使うために、目立たずに歯列矯正ができます。通常のブラケット矯正では他人に矯正していることがわかりますが、マウスピース矯正はほとんどわかりません。社会人の方や大人の女性の方に人気の治療法です。
治療前 前歯に隙間があります
マウスピース矯正後
上の歯のみマウスピースを入れた状態
ほとんど目立たず歯列矯正を行うことができます。
- 治療内容:マウスピースを型取りし、歯磨きや食事以外の時にマウスピースを付けます。3ヶ月に一度8回くらい作り直し、歯並びを改善します。
- 期間:2年程度です。
- 費用:総額1,030,000円 / 内訳 検査30,000円、基本治療800,000円、処置料5,000円(保険適用外)
- リスク:マウスピースを指示通り使えないと歯並びが改善しないことがあります。
- 副作用:歯に唾液がつきにくくなり、虫歯が増えることがあります。
メリット
- 目立たず治療ができます
- 食事や歯磨きの時に装置を外すことができます
- マウスピースは週に一回新しいものに交換するので衛生的です
デメリット
- 自己管理で装置を使う必要があります
- 抜歯しなくてはいけない矯正やねじれが強い歯並びではできない場合があります
- 歯軋りや食いしばりが強い方はマウスピースが壊れてしまうことがあります
マウスピース矯正をおすすめできる方
マウスピース矯正は目立たずに行え、自由に取り外しができる矯正装置です。歯にセラミックが被っていたり、金属アレルギーの方にも有効な方法です。
周りに矯正治療をしていることを知られたくない方
マウスピース矯正は透明なマウスピースを使い治療をするため、矯正治療を行っていることを周りの人に知られず、歯並びを治すことができます。特に大人の方で歯並びにコンプレックスがあるけど、周りの目もあり矯正治療に踏み切れない方が多いようです。マウスピース矯正は装置が目立つことがないため、安心して歯並びを治すことができます。
仕事上ブラケット装置を使えない方
人前で話したり、接客業の方は前歯にブラッケットをつけて矯正治療を行うことは難しいようです。マウスピース矯正は透明なため、目立たず、装置をつけたまま話すこともできます。また、自分で取り外しもできるため、必要な時はマウスピースを外して仕事をすることができます。
激しいスポーツをしている方
激しいスポーツをする方は歯にブラケット装置が付いていると、装置が出っ張っているため口の中を切ってしまうことがあります。マウスピース矯正はマウスピースで歯を保護することもでき、必要であれば自分で外してスポーツマウスピースを装着することもできます。
フルートなどの楽器を演奏される方
楽器によっては唇の繊細なタッチが気になる方や、舌や唇の力によって歯並びが悪くなってしまう方もいます。マウスピース矯正は必要な時に自分で外したり着けたりできるために、必要に応じて使い分けができます。
セラミックなどの被せ物が多い方
前歯にセラミックが入っていると、ブラケット装置が取れやすく、場合によっては一度仮歯に変える必要があります。マウスピース矯正はセラミックが多く入っていても、そのまま矯正治療ができるため、セラミックのやり直しの費用や時間を節約することができます。
金属アレルギーの方
マウスピース矯正は金属を一切使わず行える治療法です。金属アレルギーの方や金属アレルギーの検査はしていないけれど口の中に金属を入れることが心配な方には効果的な治療法です。実際、本人が金属アレルギーと気づいていないことが多いのです。
マウスピース矯正をおすすめできない方
マウスピース矯正は自分で取り外しができる反面、自己責任も伴います。決まった時間にマウスピースを使用しないと予定通り治療が進まない場合もあります。
マウスピースを決まった時間使えない方
マウスピース矯正で失敗する一番の理由はマウスピースを着けておく時間が短かすぎることです。マウスピースを時間通りに使えないと歯並びが戻ってしまったり、いつまでも治療が終わらなかったりします。また、マウスピースはパソコン上でシュミレーションをして作っているため、マウスピースが合わなくなるとその後のマウスピースが全て無駄になってしまうこともあります。
虫歯が多く歯ブラシがうまくできない方
マウスピースは歯の全面を覆って、歯を動かしていきます。そのため歯に唾液がつきにくくなるため虫歯ができやすくなります。マウスピースをつける前には歯ブラシやデンタルフロスでしっかり歯を磨かないと、治療中に虫歯ができマウスピースが合わなくなってしまう可能性があります。
抜歯を伴った矯正治療をしたほうがいい方
マウスピース矯正は抜歯を伴った矯正治療を行う場合、ブラケットの矯正よりも時間が長くかかってしまったり、奥歯の噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。抜歯を伴うほどの大きく歯を動かす場合は1年程度ブラケット装置で歯を動かしてからマウスピース矯正を行うか、ブラケット装置だけで行った方が効果的です。
歯ぎしりが強い方
歯ぎしりが強い方はマウスピースが壊れてしまいます。歯ぎしりの力は奥歯で60kg以上かかることもあります。マウスピースは夜間寝ている時も使用する必要があるため、マウスピースが壊れてしまい歯がなかなか動かなくなってしまいます。
顎の成長が途中の子供
マウスピース矯正は歯をシミュレーション通りに動かしていきます。治療中、顎の成長によって歯並びが変わってしまうとマウスピースが入らなくなってしまうことがあります。そのため顎の成長が止まっている高校生以上の方におすすめの治療法です。
マウスピース矯正の治療の流れ
マウスピース矯正で最も重要なことは最終的にどのような歯並びにするか、パソコン上でシミュレーションをすることです。そのため事前の検査が重要です。
カウンセリング/治したい部分の確認
マウスピース矯正は前歯だけ、上の歯だけ、下の前歯だけなどきれいにしたい部分だけを治すことができます。患者さんの希望を確認し、治療が可能かどうか、メリット、デメリットなどをお話しします。
検査/シミュレーション
噛み合わせの模型、レントゲン、写真など治療前の状態を検査します。検査によって治療が可能かどうか、期間や費用などの最終的な決定を行います。また、3Dのシミュレーションを行い、どのように歯が動いていくか確認します。
治療開始/マウスピースの使用
何個かのマウスピースが手渡され、指示通りにマウスピースを使っていきます。通院は1〜3ヶ月の間隔でクリニックに行きます。噛み合わせの状態や使用状況を確認します。必要に応じて噛み合わせの型を取り、新しいマウスピースの作製を行います。
保定/治療終了
はじめにシミュレーションした歯並びになったら治療は終了になります。その後は歯が安定するまでマウスピースを使ったり、歯並びが戻らないように歯の裏側から接着剤で固定したりします。
マウスピース矯正の種類
インビザライン
歯型を一度取ることによって最後のマウスピースまで作製してしまう方法です。
型取りの回数や来院回数が少なくて済みますが、マウスピースを指示通り使えなかったり、歯の動きによってマウスピースを変えることができないので最後までしっかり使い続けることが必要です。
・費用 上下の矯正治療の費用は80万円〜120万円程度
・期間 期間は1.5年から2年程度
アソアライナー
歯の動きによってマウスピースを作製するための歯型を毎月取ります。インビザラインより来院回数は増えますが、一人一人の歯の動きに合わせて治療を行うことができます。
・費用 80万円〜120万円程度
・期間 1.5年から2年程度
マウスピース矯正の費用と期間
上下どちらかのマウスピース矯正30万円〜40万円程度
上だけの前歯の凸凹が気になる方や、以前矯正治療をしていたが下の前歯が戻ってしまった方など上下どちらかの治療の場合は25万円〜40万円程度です。期間は3ヶ月〜8ヶ月程度です。
上下両方のマウスピース矯正60万円〜80万円程度
上下の歯を全体的にマウスピース矯正で治療を行う場合は60万円〜80万円程度です。奥歯の噛み合わせを考えて治療する場合は上下一緒に歯を動かす必要があります。期間は1年程度です。
動かす距離が大きいマウスピース矯正100万円〜120万円程度
マウスピース矯正だけで抜歯を伴う矯正治療を行うと費用と時間が多くかかってしまいます。一部分をブラケットや他の矯正装置を使うことによって早く、目立たず歯並びを改善することができます。費用は100万円〜120万円程度です。期間は2年〜3年程度です。
まとめ
マウスピース矯正は今まで見た目を気にして矯正治療を諦めていた方には画期的な治療法です。しかし、マウスピースだからと言って他の矯正治療法に比べ簡単な訳ではありません。きれいな歯並びを得るには努力も必要なのです。ぜひ、マウスピース矯正できれいな歯並びを手に入れてください。
院長略歴
岡崎 弘典
日本口腔インプラント学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
SJCD 根管治療マイクロコース受講
おかざき歯科クリニックでは最新の医療機器を完備
マイクロスコープ
根管治療を手術用顕微鏡で行うためのマイクロスコープです。8倍から20倍の拡大率で行うことができ、超精密な根管治療を行うことができます。
CT‐X装置
低被ばくで高解像度のX線CT装置で歯の根の形態を3次元的に確認します。
DACプロフェッショナル
医科の基準に準じた高度な滅菌を提供しています。ドイツ製のDACプロフェッショナルは小型高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)のヨーロッパ基準EN13060のクラスB規格をクリアーする、高度なオートクレーブです。
DACユニバーサル
歯科の歯を削る機械を滅菌する完全オートメーション化された滅菌システムです。治療後は全ての器具をこのシステムで滅菌しています。
セレック
セラミックを3Dプリンターのように削り出して作る装置です。詰めるセラミックなどの場合は1日で型取りからセットまで行うことができます。
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電話番号:045-828-6480
治療をご希望の方は、上記の電話番号へお電話下さい。現在の歯の状況や悩んでいることについて教えて頂き、最も適した治療方法を考えます。
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お気をつけてご来院下さいませ。
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