歯周病で溶けた骨を再生させる!治療法・費用・歯医者の選び方

1.骨の再生とは

骨の再生とは歯周病によって溶けてしまった歯の周りの骨を人口の骨や薬と使って再生させることです。

歯周病は歯の周りの骨を溶かす病気です。歯周病が進行すると歯の周りの骨が溶かされ、最終的には歯が抜けてしまいます。溶けてしまった骨を再生させ、歯周病の進行を止めることで、歯が抜けてしまうことを防ぎます。

2.骨が溶けてしまった症状のレベルを説明

レベル1 骨が2、3mm下がっている状態(痛みはない)

歯を支えている骨が下がり始めている状態です。症状はなく、歯周ポケット検査の時に出血が見られます。

レベル2 骨が4、5mm下がっている状態(歯茎から出血)

歯を支えている骨が半分ぐらい溶けてしまっている状態です。歯ブラシや歯間ブラシの時に出血し、口臭なども気になるようになります。歯の根の長さは歯の種類や人によって変わりますがおおよそ10mmです。4、5mm溶けると歯を支えている骨の半分が溶けている状態です。

レベル3 骨が6mm以上下がっている状態(歯茎の腫れを繰り返す)

骨が6mm以上下がってくると歯茎から膿が出て、腫れを繰り返すようになります。口臭や歯の揺れも起こるようになります。

3.骨が溶けた各レベルごとの治療法

レベル1 骨が2、3mm下がっている状態の治療

定期的なメンテナンスを行い現状より悪化させないようにします。骨の吸収が2、3mmであれば歯茎から中の細菌を取り除くことができます。歯医者で3、4ヶ月に一度程度定期的にメンテナンスを行うことで現状を維持できます。

処置時間と費用

処置時間・・・30分程度です。定期的にメンテナンスに通われている方は1回で終了します。
費用・・・保険診療では3割負担の方で3,000円〜4,000円程度です。自費診療の場合は1万円〜1万5千程度です。

レベル2 骨が4、5mm下がっている状態(歯茎から出血)治療

歯の周りの骨の一部が4、5mm下がっている場合は骨を再生させる治療を行います。

エムドゲイン再生法

豚の特殊なたんぱく質を利用して骨を再生させるエムドゲイン法は、より速いスピードで組織を再生させる方法です。早く再生させることによってお口の中の細菌が処置した部分に付きにくくなり、より成功率が高くなります。

処置時間と費用

処置時間・・・1時間程度です。
費用:自費診療のみで10~15万円程度です。

治療例

レントゲンでは点線で囲まれている根と根の間の部分が黒く抜けています。黒く抜けている部分は歯周病により歯の根と根の間の骨が溶けてなくなっている状態です。

 歯周組織再生療法を行うことによって、歯の根と根の間の骨が再生しています。

レベル3 骨が6mm以上下がっている状態(歯茎の腫れを繰り返す)

自分の骨や人工骨を使った再生法

お口の他の場所から自分の骨を持って来たり、人工の骨を使って下がってしまった骨の部分に、移植して骨を再生させる方法です。人工の骨は最終的に自分の骨と置き換わっていきます。また、エムドゲインを使うとより骨が出来易くなります。

処置時間と費用

処置時間・・・1時間程度です。
費用・・・保険診療では3割負担の方で1歯15,000円程度で、自費診療の場合は10~15万円程度です。

膜を使った再生法

歯周組織再生誘導法(ししゅうそしきさいせいゆうどうほう・GTR法)は歯茎だけでなく、歯茎を支えている骨まで下がってしまった場合、そのままにすると骨はより吸収し、最後には歯が抜けてしまいます。下がってしまった骨の部分にメンブレンと言われる膜を置いて、その中に骨ができるようにする方法です。

処置時間と費用

処置時間・・・1時間程度です。
費用・・・保険診療では3割負担の方で1歯15,000円程度で、自費診療の場合は10~15万円程度です。

治療例

歯と歯の間の骨が溶けています。歯周ポケットも深くなり、歯茎からは膿が出ている状態です。

歯周組織再生療法を行うことにより、骨が再生されています。

4.骨を再生させるための条件

4−1.歯磨きや歯間ブラシで歯茎が引き締まっている

骨を再生させるには歯茎が引き締まっている状態である必要があります。汚れが付いていたり、歯茎が腫れていると再生させた部分が感染してしまい、失敗してしまうことがあります。また、骨ができたとしても自分で汚れを管理できなければ、また骨が溶けてしまいます。そのため、引き締まった歯茎で、きれいな口の中を維持できる人にしか治療ができません。

4−2.周りの骨が残っている

歯の周りの骨を再生させるのに周りに骨が残っている必要があります。全体的に骨がなくなっている歯の周りには骨を再生することができません。骨を再生させるためには足場が必要なので、ある程度周りの骨が残っている場合に治療ができます。

4−3.タバコを吸っていない

タバコを吸っている方の歯茎は毛細血管が収縮し、血液の流れが悪くなっています。骨を再生させるのは周りの歯茎が健康な状態で、歯茎自体の再生する力が備わっている必要があります。そのためタバコを吸っていない健康な歯茎の方のほうが成功率が高くなります。

4−4.糖尿病や骨粗しょう症などの全身の病気がない

骨や免疫に対する病気があると治療後、感染しやすくなり骨が作ることができません。糖尿病やリュウマチ、骨粗しょう症など特に自己免疫疾患の方はお勧めできません。

5.骨を再生させる歯医者選び方のポイント

5−1.治療の前に口の中の環境を整えてから治療を行う歯医者

歯茎が腫れていたり、歯石が付いている口の中で治療を行っても精度の高い治療を行うことは出来ません。骨の再生に歯周病の治療を行い、出血のないキレイな口の中で治療をしてくれる歯医者は、丁寧な治療をしてくれます。

5−2.マイクロスコープで治療をしてくれる歯医者

マイクロスコープは手術用顕微鏡で骨を作る処置などを精密に行うために有効な方法です。

5−3・写真や動画で自分の歯の状態を説明してくれる歯医者

歯茎の状態や治療前後の歯茎の状態を写真や動画で説明してくれる歯医者はおすすめです。お互いに認識の違いでトラブルになるよりもしっかりと証拠を残してくれる歯医者がおすすめです。

6.骨を溶かさないための予防法

6−1.歯周病を進行させないメンテナンス

歯の周りの骨は溶けてしまうと外科的に再生しなくては治りません。骨が溶けてから治療するのではなく、健康な状態を維持するためのメンテナンスをおすすめします。

6−2.20歳前後の親知らず抜歯

骨が溶けてしまう原因として親知らずがあります。横向きの親知らずが長期間存在すると骨が溶かされてしまうのです。親知らずは骨が改善しやすい20歳前後に抜歯しておくことをおすすめしまう。