【すべての生え方で解説】親知らず抜歯法と期間・費用、抜歯後の対処法

親知らずの抜歯をしたいが腫れや痛みが心配で悩まれている方も多いのではないでしょうか。親知らずは横や斜めに生えることが多く、トラブルになりやすい歯です。

横向きの親知らずをそのままにすると親知らずだけでなく親知らずの手前の歯が虫歯や歯周病となり、抜歯が必要になることもあります。

抜くことでのメリットは歯磨きがしやすくなり、骨格によっては小顔になります。

そのため多くの方が親知らずを抜歯するのです。親知らずが生えている方向によって抜歯するときの時間や費用などが異なります。今回はこれらの親知らずの症状や抜歯方についてお伝えします。

親知らず 抜歯の症状レベル

親知らずの抜歯は親知らずの生えている方向によって抜歯する時間が変わります。また、費用には抜歯の費用の他に初診料やレントゲンの費用が別途必要です。

レベル1 まっすぐに生えている親知らず

ーーまっすぐに生えている親知らずに起こるトラブルーー

まっすぐ生えている親知らずは周りの歯茎が親知らずの頭に被っていることが多く、親知らず周囲の歯茎の腫れや口臭などが起こりやすいため抜歯することがあります。症状がなければ抜く必要はありませんが、

ーー抜歯法ーー

まっすぐに生えている親知らずは10分程度で抜歯が可能です。歯茎が被っていたり、まだ生えていない親知らずでもまっすぐに生えている親知らずであれば腫れや痛みも少なく、短時間で抜歯することができます。

【抜歯時間】5〜10分程度です。
【費用】保険診療3割負担の方で2千円程度です。
【通院回数】3回程度です。

レベル2 横向きに生えている親知らず

ーー親知らずに起こるトラブルーー

横向きの親知らずは手前の歯が虫歯になったり、歯周病が進行したり、親知らずだけでなく周りの歯に悪い影響を及ぼすために抜歯を行います。

ーー抜歯法ーー

横や斜め向きに生えている親知らずは歯を砕きながら抜歯する必要があります。できるだけ入り口を小さくして、歯を小さく割りながら抜歯することによって極力、腫れや痛みを少なくするように抜歯します。

【抜歯時間】30分程度です。
【費用】保険診療3割負担の方で3千円程度です。
【通院回数】3〜4回程度です。

レベル3 骨の中に潜っている親知らず

ーー親知らずに起こるトラブルーー

潜っている親知らずは親知らずの頭が手前の歯に食い込み、溶かしてしまうことがあります。手前の歯の吸収が進むと、場合によっては手前の歯を抜歯する必要も出てきます。

ーー抜歯法ーー

骨の中にある親知らず抜歯は被っている歯茎や骨を取り除き、親知らずを砕いて抜歯する必要があります。抜歯後の腫れや痛みが出やすくなります。

 

【抜歯時間】45分程度です。
【費用】保険診療3割負担の方で4千円程度です。
【通院回数】3〜4回程度です。

その他にかかる費用

歯石などを取る費用

親知らずを抜歯するときには口の中がきれいな状態でなければ、抜歯した後に細菌が入りやすくなり、腫れや痛みの原因になります。そのため、定期的にクリーニングされていない方は先に、口の中の歯石などをとってから抜歯を行います。歯石が少ない方は3,000円程度です。歯石が多かったり、歯周病に感染されている方は何回かに分けて歯石を取る必要があります。

レントゲンの費用

親知らずの抜歯のときには主に口全体を見ることができるパノラマレントゲンを撮ります。費用は1,500円程度です。しかし、親知らずが深くにあったり、大きな神経の近くにある場合はCTレントゲンを撮影し、抜歯後に異常が出ないか安全を確認してから抜歯をします。CTレントゲンの費用は3,000円程度です。

注意:料金は保険診療で3割負担の方のおおよその目安です。その他に初再診料、レントゲン料、薬等の種類によって費用は異なります。

親知らず抜歯の手順

レベル1 まっすぐに生えている親知らずの抜歯の手順

まっすぐ生えている親知らず抜歯の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。

STEP1  レントゲンで神経や血管の位置を確認する

レントゲンで神経や血管の位置を確認します。歯の根の先が神経や血管に近い場合はCTレントゲンで確認後、抜歯を行います。

STEP2  表面麻酔、部分麻酔をする

麻酔は虫歯の治療の時に行う部分麻酔を行います。麻酔が効きにくい場合は追加の麻酔を行いますので、我慢せずに担当医に伝えてください。

STEP3  親知らずを抜歯する

まっすぐに生えている親知らずの抜歯は数分で終了します。痛みや腫れが少ないことが多いです。

STEP4  糸で縫って傷口を小さくする

できるだけ傷口を小さくするために糸で縫います。出血が少ない場合は縫わない場合もあります。

STEP5  ガーゼで圧迫止血をする

まっすぐ生えている親知らず抜歯後は今まで歯があったため、傷口を歯茎で完全に覆うことはできません。ガーゼを30分程度しっかり噛み止血する必要があります。

STEP6  翌日の消毒

翌日に出血が止まっているか、感染していないかを確認し消毒をします。また、痛みや腫れの状態によって薬を増やしたり、変えたりして、早く症状を改善するようにします。

SPET7  1週間後に糸を取る

1週間ほど経つと親知らずを抜いた傷は小さくなってきますので糸を取ります。もし糸が自然に取れてしまっても、出血が多くなければそのままで大丈夫です。歯茎が完全に閉じてくるのは3~4週間かかります。

レベル2  横向き親知らず抜歯の手順

横向き親知らず抜歯の治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。具体的にイメージが湧くと思います。

STEP1  レントゲンで神経や血管の位置を確認する

親知らずの抜歯前には必ずレントゲンで親知らずの状態を確認します。親知らずの根の状態や神経、血管の位置を確認します。近年はCTレントゲンも普及し始め、事前に親知らずの状態を把握してから、抜歯を行えるようになったので、安全性も向上しています。

STEP2  表面麻酔、部分麻酔をする

親知らずを抜歯する前に麻酔をします。表面麻酔を塗ってから、注射の針で麻酔をします。歯科の麻酔は医科の麻酔より敏感な歯茎に圧を加えて行うために痛みが強いです。そのため針は細く、少しずつ入れていくようにします。出来るだけ圧がかかって痛くないように電動の麻酔器が使われるようになってきています。

STEP3  親知らずを抜歯する

歯と骨の間には歯根膜(しこんまく)というクッションのようなものがあります。このクッションから専用の器具を使って歯を引き離すことによって歯は抜けます。麻酔が効いているので基本的には痛くはありません。痛みがあるようであれば合図をして麻酔を追加してもらうようにしてください。押される感覚は残りますので多少の違和感は我慢してください。

また、骨の奥に埋まっている親知らずを抜く際には、周りの骨を削ったり、歯を割って小さくして歯を抜く必要がある為、頑張ってお口を開いていてもらう必要があります。

STEP4  糸で縫って傷口を小さくする

親知らずを抜いた後は穴が開いています。その部分に血液が溜まり、かさぶたができて歯茎が盛り上がってきます。かさぶたが出来易いように、縫って傷口を小さくしたり、抜歯した穴に止血用のスポンジを入れておきます。また、麻酔は1~3時間程度効いていることが多いです。痛みが心配な方は麻酔が切れる前に痛み止めをのむようにしてください。

STEP5  ガーゼで圧迫止血をする

出血が早く止まるようにガーゼで圧迫止血をします。止血が早いほうが腫れや痛みが少なくて済みます。30分から1時間程度強く噛み止血をして、早くかさぶたが出来るようにします。特に血液をサラサラにする薬をのんでいる方は血が止まりにくいため長めにガーゼを噛むようにしてください。

STEP6  翌日の消毒

翌日に出血が止まっているか、感染していないかを確認し消毒をします。また、痛みや腫れの状態によって薬を増やしたり、変えたりして、早く症状を改善するようにします。

SPET7  1週間後に糸を取る

1週間ほど経つと親知らずを抜いた傷は小さくなってきますので糸を取ります。歯茎が完全に閉じてくるのは3~4週間かかります。また、骨が回復するのには3~6か月程度かかります。

痛みが取れない場合はドライソケットになっている可能性があります

1週間しても、痛み止めをのまないと耐えられないほどの痛みが残っている場合はドライソケットになっている可能性があります。ドライソケットとは親知らずを抜歯した穴に、血液のかさぶたができず、骨が出ている状態です。うがいを繰り返してしまったり、強いうがいをして血液のかたまりが流れてしまった場合に起こります。薬をのんで様子を見るか、麻酔をし、出血させてかさぶたを作り直します。

親知らず抜歯後に起こりやすいトラブルと対処法

親知らず抜歯は顎の中に埋まっている親知らずを歯茎を切ったり、骨を削ったりして抜歯をします。そのため抜歯後に起こる可能性があるリスクを紹介します。

抜歯後の腫れと痛み

親知らず抜歯で起こるリスクで一番多いものは抜歯後の腫れや痛みです。骨を削って抜歯を行う横向きの親知らずや、潜っている親知らず抜歯の時に起こりやすい症状です。親知らず抜歯の20〜30%ほど起こる可能性があります。腫れは抜歯後3日ほどまでがピークでその後は徐々に引いてきます。

【自宅で行う対処法】

  • 痛み止めを服用します。
  • 腫れている部分を冷やします。
  • うがいを控えます。
  • 喫煙やアルコールを控えます。

抜歯後の出血

親知らずの抜歯後、出血が止まりにくい場合があります。出血はまっすぐに生えている親知らずでも起こることがあります。また、血液をサラサラにする薬をのんでいる方は抜歯前に歯医者に伝えておいてください。

【自宅で行う対処法】

  • 歯医者でもらったガーゼを1時間程度しっかりと噛みます。もし、ガーゼがない場合はティッシュを固く丸めて噛むようにします。
  • うがいを控えます。

出血がドクドクと続くようであれば抜歯してもらった歯医者か夜間休日診療所に電話して確認をしてもらってください。

神経の麻痺・しびれ

下の歯の親知らずの根の先の近くに大きな神経があります。親知らずの根が神経に絡んでいると抜歯後に唇あたりまで痺れが残る場合があります。多くの場合、数日から数週間で改善しますが、長期間麻痺が残る場合もあります。

麻痺が残っていたら翌日の消毒の時に担当の歯科医師に報告してください。経過観察、ビタミン剤の処方および専門機関への紹介が行われます。

麻痺を極力避ける抜歯法

親知らずが神経に近い場合、麻痺を避けるために抜歯を2回に分ける方法があります。

STEP1  親知らずの頭だけを取り除く

親知らずの根が神経と絡んでいます。親知らずの頭を取り除き、親知らずの根が神経と離れるのを待ちます。

STEP2  半年後親知らずの根を取り除く

半年後、親知らずは前方に移動し、神経から離れています。この状態で抜歯すれば抜歯後の麻痺が出る可能性が低くなります。

親知らず抜歯のQ&A

他の歯医者で最後まで抜けなかった親知らずを抜いてくれますか?

大丈夫です。レントゲン等で残っている親知らずの根を確認し、抜歯を行うことが可能です。

親知らずの抜歯を他の歯医者から大学病院へ紹介されたが、青葉歯科医院での抜歯は可能ですか?

可能です。大学病院だけでなく、他の口腔外科へ紹介された親知らず抜歯でも可能です。

親知らずの根が神経に近いと言われたが、抜歯は可能ですか?

可能です。青葉歯科院ではCTレントゲンにて神経の位置を確認してから抜歯を行いますので安心です。

親知らず抜歯後になるべく腫れない様にできますか?

できます。ただし、すべての人が絶対腫れないとは言い切れません。青葉歯科院ではどれだけ深くにある親知らずの抜歯でも腫れる方は2割程度です。「3.親知らず抜歯前に腫れないようにするための3つの準備」を行ってください。

抜歯の時に痛くない様にできますか?

できます。親知らずを抜いている時には部分麻酔を行います。もし、抜歯の最中に痛ければ部分麻酔を追加しながら抜歯を行います。

他院で抜歯をしたが、痛みが引かないので診てもらえますか?

大丈夫です。レントゲン等で痛みの原因を確認します。歯の根が残っている場合やドライソケットなどの可能性がありますので、対処いたします。

矯正中でも抜歯は可能ですか?

可能です。矯正器具の状態によっては抜歯中取れてしまうこともあります。その場合には現在矯正治療中の歯医者で再度付け直してもらう場合があります。