親知らずの腫れ・痛みはいつまで?抜歯前の注意点と抜歯後の対処法

親知らずを抜歯しなくてはいけないと思っているが抜歯後の腫れや痛みが心配で踏み切れずにいるのではないでしょうか。親知らずはそのままのしておくと腫れや痛み、口臭の原因になりやすく抜歯する必要があります。

しかし、まっすぐ生えている親知らずは少なく、抜歯の際に歯茎を切ったり、骨を削ったりして、抜歯をするため、腫れや痛みが出てしまう方もいます。抜歯の時、どれくらいの痛みでどれくらいの腫れが続くのか、ある程度わかって入れば、仕事や学校、旅行などの日程の目安がわかりやすいと思います。

今回は親知らず抜歯後の痛みについて詳しくお伝えします。

目次

親知らず抜歯後の腫れや痛みについて知っておくべきこと

親知らず抜歯後に腫れた場合のグラフです。縦線は腫れの状態です。横線は腫れが改善するまでの日数です。

親知らず抜歯後の腫れや痛みは3日ほど続く

親知らず抜歯後の腫れや痛みのピークは3日間です。4 日目から腫れは徐々に引いていき、1週間くらいで改善してきます。親知らず抜歯後は通常の生活を送っても大丈夫ですが、腫れが気になる方はマスクなどで対応した方がいいでしょう。また、1週間ぐらいは発表や旅行など大きなイベントは入れない方が賢明です。

腫れは膨らむ程度から顔が変形するぐらいまで腫れることもある

親知らず抜歯後の腫れ方はアゴのエラあたりがポコっと膨らむ方や、頬や目の下あたりまで大きく腫れ、口が開けにくくなる方もいます。大きく腫れてしまった場合には食事もとりにくくなりますので、高カロリーゼリーなどで水分と栄養を確保してください。腫れ方は人によって違います。右の親知らずを抜くときは腫れたけど、左のときは腫れなかったなど体調などによっても変わります。

腫れが大きくなると痛みも強く出る

一般には腫れが強くなると痛みも強くなります。痛みは鎮痛剤でコントロールします。抜歯直後は麻酔が切れて一番痛みが出やすい時なので、早めに痛み止めをのんでおきます。ただし、腫れなくても痛みだけ出る方もいますので、痛み止めは必ずもらっておきます。また、歯医者でもらった鎮痛剤では足りない場合は市販の鎮痛剤を使用しても構いません。

腫れるのは下の横向き親知らずの抜歯の時

親知らずの抜歯で全てが腫れるわけではありません。腫れるのは下の歯の横向きの親知らず抜歯の時です。上の親知らずや真っ直ぐ生えている親知らずは通常、10分程度で抜歯が終わってしまい、ほとんど腫れることはないので安心してください。

腫れる人は20〜30%程度

下の横向き親知らずの抜歯でも腫れるのは20〜30%で、全ての人が腫れるわけではありません。できるだけ腫れないようにするために事前の準備や抜歯後の注意を守るようにしてください。

痛みは腫れが出なくても出る時がある

全然腫れが出なくても痛みだけが残る場合があります。これは親知らずを抜いた部分にカサブタができずに骨が露室しているドライソケットという状態の可能性があります。痛み止めや骨が出ている部分に抗生物質の軟膏で経過をみますが、痛みが改善しない場合は麻酔をし、骨の表面の汚れを取って、カサブタを作り直す方法をとる場合もあります。

親知らず抜歯時に腫れや痛みははなぜ起こるのか

親知らずを抜歯するときの歯茎を切開したり、骨を削ったりすることは体に傷をつけている状態です。体はこのような異常が起こると発赤(赤くなること)、熱感(熱くなること)、腫脹(腫れること)、疼痛(痛むこと)が起こります。これを炎症反応といいます。

腫れは傷を治したり、血を止めるために白血球や血小板が毛細血管に集まり、それらの細胞が傷の周りに流れ出ることによって起こります。

抜歯後に軽く冷やすといいのは炎症反応が強すぎると痛みや腫れも強くなってしまうからです。抜歯直後から24時間程度は濡れタオル程度で軽く冷やすと過敏な炎症反応を抑えることができます。

しかし、冷やしすぎや24時間を超えると治すための血流が減ってしまうので注意してください。

親知らず抜歯前に腫れないようにするための3つの準備

親知らず抜歯後の腫れや痛みは体調によって変わります。口の中を清潔にし、疲れや寝不足ではない時の方が腫れや痛みが少なくなります。

口の中をきれいな状態にしておく

親知らずの抜歯の時に口の中が歯垢や歯石だらけだと唾液を介して抜歯した部分に多くの細菌が入り込み腫れの原因になります。抜歯前に歯医者でクリーニングをしておき、口の中の細菌を少なくしておきます。

親知らずの抜歯の時には口の中の細菌が感染します。この感染が腫れの原因となることがあります。口の中が歯垢や歯石だらけだと唾液を介して抜歯した部分に多くの細菌が入り込み腫れの原因になります。抜歯前に歯医者でクリーニングをしておき、口の中の細菌を少なくしておきます。

体力を改善しておく

親知らず抜歯では多少なりとも細菌感染を起こします。体の抵抗力が高ければ問題はないのですが、疲れが溜まっていたり、寝不足が続いたり体の抵抗力が下がっているときに抜歯をすると腫れやすくなります。そのため、体が元気な時に抜歯した方がいいのです。

親知らずの腫れを引かせておく

親知らずの症状によっては歯茎が大きく腫れる智歯周囲炎という状態があります。この状態で抜歯をすると腫れが強くなります。
腫れているからといってすぐに抜歯すると、元々の腫れが広がり、抜歯後腫れが強くなります。傷口にまた、傷を与えるようなものです。そのため、腫れている状態が改善してから、抜歯を行うようにします。

親知らず抜歯後、腫れや痛みの対処法

親知らず抜歯後に腫れや痛みが出てしまった時に、自宅でできるだけ軽減させる方法です。

消炎効果のある痛み止めをのむ

歯医者で出される多くの痛み止め例えばロキソニンには解熱(熱を下げる)、消炎(炎症を抑える)、鎮痛(痛みを抑える)作用があります。ロキソニンをのむことによって腫れや痛みの原因となる熱や炎症を抑えることができます。

冷えピタなどで24時間までは冷やす

腫れや痛みを減らすために抜歯した場所を24時間までは冷やします。濡れタオルや冷えピタなど冷やしすぎないものを使います。また、24時間以降冷やすのは血液の循環が悪くなり、回復するのを遅れさせてしまうので控えます。

うがいを控える

出血で口の中が気持ち悪いからといってうがいをしてしまうと、出血がより止まりにくくなります。口の中に溜まった唾液や出血は吐き出す程度にし、止血するまで極力うがいを控えるようにします。 なぜなら、 通常、抜歯した穴には血液が溜まってかさぶたができ、骨を細菌から守ってくれます。 しかし抜歯を行った日にうがいをなんどもしてしまうと血液が溜まらず、骨を守る為の血液が流れ、腫れの原因になってしまいます。

うがいはどれくらい控えるべきか?

抜歯後のかさぶたができるまで控えます。翌日の消毒までは控えたほうがいいです。歯医者での消毒の時出血が止まっていれば、うがいをしても大丈夫です。

喫煙を控える

喫煙は毛細血管を収縮させ歯茎の治りを遅らせます。抜歯後の傷は血液によって治ります。ニコチンによって毛細血管が収縮してしまうと、血管から傷を治す成分が集まりにくくなり、腫れが長く続いてしまいます。腫れないようにしたい方は親知らず抜歯の1週間前から1週間後まで禁煙することによって、血液の流れを改善させておきます。

アルコールを控える

アルコールにより血液の循環が良くなると血液が固まりにくくなり、腫れが長引いてしまいます。抜歯した場所は毛細血管が切れている状態です。血液の循環が良くなるアルコールなどを飲むと止血しにくく、腫れの原因になります。

軟らかいものを食べるようにする

親知らずを抜歯した傷口に食べ物が当たらないように、ゼリーやヨーグルト、お粥など軟らかいものを食べるようにします。また、食べないと体力が落ちますので、しっかり栄養は取った方がいいです。

食事は麻酔が切れてから、反対側で噛む

親知らずの抜歯後、食事は麻酔が切れてから行ってください。麻酔が効いている間は唇を噛んだり、傷口に食べ物が当たっても気づかないことがあります。また、食べ物が直接傷口に当たると出血してしまうことがありますので、軟らかい食べ物を抜歯をした反対側で噛むようにしてください。
腫れや痛みで口が開きにくい場合は、ゼリーなどで栄養と水分を補給してください。

親知らず抜歯後、極力腫れさせない抜歯法

親知らずの治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。具体的にイメージが湧くと思います。

STEP1  抜歯の際の傷口を極力小さくする

親知らず抜歯は歯を抜くために口の中に傷を作って抜きます。傷が大きければ大きいほど腫れも大きくなるのです。親知らず抜歯法ではできるだけ傷を小さくし、その小さな穴から親知らずを小さく砕いて抜きます。そのため腫れが少ないのです。

STEP2  親知らずを覆っている骨を削りすぎない

骨の中に埋まっている親知らずはある程度、骨を取り除かないと抜歯することができません。骨を大きく削れば入り口が広がるので、抜歯はしやすくなります。しかし、その分腫れは大きくなります。特に骨を削るときに出る熱は腫れる大きな原因です。骨を削る量が極端に少ないために腫れる人が少ないのです。

STEP3  骨に力が加わらないように抜歯する

親知らずを抜くとき、強い力をかけてしまうと周りの骨にヒビが入って腫れの原因になります。また、親知らずの根が折れてしまうこともあります。骨に力が加わらないへーベルという器具を使って、親知らずを抜歯します。

STEP4  30分〜40分の短時間で抜歯を行う

親知らずを抜歯する時間はできるだけ短い方が腫れないのです。歯茎を切って骨が空気に触れている時間が長ければ長いほど、感染しやすくなり大きく腫れてしまいます。青葉式では骨の中にある親知らずでも30分〜40分程度の短い時間で抜歯を行います。

親知らずの相談内容 Q&A

他の歯医者で最後まで抜けなかった親知らずを抜いてくれますか?

大丈夫です。レントゲン等で残っている親知らずの根を確認し、抜歯を行うことが可能です。

親知らずの根が神経に近いと言われたが、抜歯は可能ですか?

可能です。CTレントゲンにて神経の位置を確認してから抜歯を行いますので安心です。

親知らず抜歯後になるべく腫れない様にできますか?

できます。ただし、すべての人が絶対腫れないとは言い切れません。どれだけ深くにある親知らずの抜歯でも腫れる方は2割程度です。上記の「親知らず抜歯前に腫れないようにするための3つの準備」を行ってください。

抜歯の時に痛くない様にできますか?

できます。親知らずを抜いている時には部分麻酔を行います。もし、抜歯の最中に痛ければ部分麻酔を追加しながら抜歯を行います。

他院で抜歯をしたが、痛みが引かないので診てもらえますか?

大丈夫です。レントゲン等で痛みの原因を確認します。歯の根が残っている場合やドライソケットなどの可能性がありますので、対処いたします。

矯正中でも抜歯は可能ですか?

可能です。矯正器具の状態によっては抜歯中取れてしまうこともあります。その場合には現在矯正治療中の歯医者で再度付け直してもらう場合があります。

まとめ

親知らず抜歯後に腫れるのは3日間、1週間は大きな予定を入れない。
抜歯後、腫れないように口の中は清潔にしておく。
技術が高い歯医者で抜歯してもらう。