短時間で終わる舌小帯・上唇小帯の切除法と腫れや痛み費用について

口の中には唇の粘膜から歯茎につながる小帯というものがあります。正常の範囲ではこの小帯は問題がないものなのですが、短かったり太かったりすると歯並びに影響を及ぼします。

例えば上唇小帯(じょうしんしょうたい)といって、上の前歯の隙間にある小帯が太くなると、すきっ歯になってしまいます。

また、舌の裏にある舌小帯(ぜつしょうたい)が短いと受け口になったり、舌ったらずな発音になったりします。

このように小帯が異常で歯や歯茎に影響が及ぶようになると切除という方法が必要になります。今回は小帯切除の腫れや痛み、費用について紹介します。

 

“歯並びに影響を与える小帯の種類”

  • 上唇小帯(じょうしんしょうたい):主にすきっ歯の原因になります
  • 舌小帯(ぜつしょうたい):主に受け口や発音障害の原因になります

上唇小帯とは

上唇小帯(じょうしんしょうたい)とは、上唇と歯茎をつなぎ、上の前歯の中央部にある「すじ」のことです。1歳半検診の時に太さを指摘されることが多いです。2歳くらいまでは上唇小帯の幅が広く、上の真ん中の歯と歯の間に入り込んでいることがよくあります。成長とともに歯茎の上の方に移動し、幅も狭くなっていきます。上の前歯が永久歯に生え替わってからも、歯と歯の間に小帯が入り込んでいて、歯並びに影響が出るようなときは切除する場合があります。

上唇小帯のくっつき方が周りに悪影響を及ぼすようなときに上唇小帯付着異常(じょうしんしょうたいふちゃくいじょう)と呼びます。

上唇小帯が太いことによって起こること

前歯に隙間ができる

永久歯の前歯の歯と歯の間に入り込んだ上唇小帯が、前歯に隙間を作ってしまいます。前歯がすきっ歯の状態になり歯並びを悪くします。全ての上唇小帯がそのようになるのではなく太く残っていても隙間を作らない場合もあります。

歯茎が腫れやすい

上唇小帯があることによって歯と歯茎の間に隙間ができ、細菌がたまります。歯茎が赤くなり、特に風邪をひいたり、熱を出した時など腫れることがあります。

歯磨きがしにくい

特に低年齢のお子さんは上唇小帯がやわらかいために、歯ブラシが当たると痛がって、仕上げ磨きを嫌がってしまいます。

上唇小帯切除の時間、費用、痛みについて

【切除の時間】10分程度です。
上唇小帯切除は表面麻酔と少量の部分麻酔をし、メスやレーザーで太い上唇小帯を切って取り除きます。

【費用】健康保険3割負担の方で3,000円程度です。
基本的には健康保険が適用されますが、健康保険で行っていない歯医者もありますので歯医者で確認してください。

【痛み】ほとんどありません。
痛みはほとんどありませんが、心配な方は痛み止めが処方されますので、麻酔が切れる前にのんでおくと安心です。

上唇小帯切除の時期

前歯の永久歯が出てくる7歳前後に切除する

上唇小帯は年齢とともに顎が成長し、細く短くなってきます。また、自然に切れてしまうことも多いので、乳歯の時期に切除することはほとんどありません。前歯の永久歯が出始めても、上唇小帯が太いままだと、永久歯の萌出(ほうしゅつ)を邪魔したり、永久歯の前歯の歯と歯の間に隙間を作ったりするようであれば切除したほうがいいです。この時期に切除することによって自然に歯並びが改善することがあります。

切除しないという判断もある

歯並びを気にしないのであれば切除しないという判断もあります。上唇小帯が太くてもすべての人が歯並びが悪くなるわけではありませんし、子供を押さえつけてまで行う処置でもありません。ただし、いいタイミングで切除したほうが歯茎や歯並びにとってはいいし、治りも早いのです。

舌小帯とは

舌小帯(ぜつしょうたい)とは、舌の裏と下の前歯の後ろをつないでいる「すじ」のことです。この筋が短いことによって障害を起こすことを舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)と呼びます。乳児期には授乳障害、4歳過ぎぐらいから歯並びや発音に影響が出てくることがあります。トレーニングによって伸ばす方法もありますが、歯並びに大きな影響が出る場合は切除する場合もあります。

舌小帯の異常による影響について

受け口になりやすい

舌の位置は普通、上顎に接しています。舌小帯が短いことによって舌が上に持ち上げられず、下の前歯の後ろに入り込み、前歯を押してしまい、受け口になりやすくなります。

舌足らずの話し方になる

舌小帯が短いと舌を上顎に付ける発音が難しく、「たちつてと」の発音がしにくくなります。

上の歯の歯並びが悪くなる

上顎は舌が押し付けられることによって広がります。そのため上顎と舌の大きさはほぼ同じです。舌が上顎に着けられないことによって上顎は狭くなり、歯並びが悪くなります。

舌小帯切除の時期、時間、費用、痛みのついて

【時期】8歳前後です。
上の前歯が生え揃ったぐらいの時期が歯並びを改善しやすい時期です。切除するだけであればいつでも可能です。

【切除の時間】10分程度です。
舌小帯切除は表面麻酔と少量の部分麻酔をし、メスやレーザーで太い長い小帯を切って取り除きます。

【費用】健康保険3割負担の方で3,000円程度です。
基本的には健康保険が適用されますが、健康保険で行っていない歯医者もありますので歯医者で確認してください。

【痛み】ほとんどありません。
痛みはほとんどありませんが、心配な方は痛み止めが処方されますので、麻酔が切れる前にのんでおくと安心です。

舌小帯を切除せず伸ばす方法

口腔筋機能療法MFT(Myofunctional therapy)とは、舌や口の周りの筋肉を正しく使えるように練習することです。舌小帯が短い方は正しい舌の位置を確保したりや正しい飲み込みが出来ないため、トレーニングをしながら舌小帯を伸ばしていきます。歯医者では矯正治療の一部として行っているところが多いようです。

  • 上顎に舌全体を吸いつける
  • 吸いつけたまま口を開けたり閉めたりする
  • 舌全体を上顎に吸い上げ「ポン」と音を出す