治療は必要?エナメル質形成不全の原因と治療法・家でできる3つのこと

歯科医院でお子さんの変色した歯を診て「この歯はエナメル質形成不全ですね。」と歯科医に診断されたら、聞きなれない病名ということもあり不安になりますよね。実は永久歯では10%程度、乳歯ではそれ以下に見られる先天性異常のことなのです。 そのため、歯の生えてくる時に色や特徴を知っていればわかります。 そして正しいケアが出来ていれば問題ない病気です。では、それは何か、どうすれば良いのか、ここで一緒に解決しましょう。ちゃんとした知識がないとすぐに虫歯になってしまうこともあるので、大切な歯を守っていくために参考にしてみてください。

エナメル質形成不全とは

歯の表面はエナメル質という、人の体の中で1番硬いもので覆われています。 そのエナメル質が何らかの原因で、先天的に影響を受けて、上手く作られなかった歯のことを、エナメル質形成不全と言います。これは乳歯にも、永久歯にも見られます。他の歯と比べて歯の質が弱かったり、柔らかかったりするので、虫歯になりやすく、進行も早いです。 そのため、日々注意して観察する必要があります。

桜井 敦朗.新谷 誠康:エナメル質形成不全(MIH)——わが国における MIH 発症に関する大規模調査からJ Health Care Dent. 2014; 14: 6-12 Printed in Japan. All rights reserved

http://healthcare.gr.jp/resource/journal/2014/aj14_1.pdf

自分の歯・お子さんの歯を見てチェックしてみよう

エナメル質形成不全の特徴は歯の色にあります。濃い白、茶色、黄色っぽく見えます。ただ色が変化しているだけであれば治療の必要はありません。ただし、歯医者で定期的な観察は必要です。
色がついている部分がデコボコしたり、欠けたり、穴が開いている場合はすぐに歯医者で相談してください。

写真:片方だけに見られるエナメル質形成不全です。歯が欠け始めています。

写真:拡大像です。虫歯になり始め、欠け始めています。

エナメル質形成不全の原因

エナメル質形成不全の原因は2つあり、妊娠中に何らかの原因で起こる場合と永久歯と生え変わる乳歯が原因の場合があります。

母親のお腹の中にいる時に作られる

歯は骨の中で作られてから生えてきます。そこでエナメル質が作られ、発育していく時に、何らかの全身的障害で歯の成長が一時的に阻害されることによって起こります。歯は赤ちゃんがお腹の中にいる時から作られるので、母体の状態が原因になることもあるのです。 1本だけでなく、複数の歯に見られることもあります。 まれに遺伝によって発生することもあります。この場合は乳歯、永久歯の全ての歯に影響が出てしまいます。 ・病気 ・ビタミン不足 ・栄養障害 ・ホルモン異常 ・フッ素などの無機物の影響など歯を診て原因を特定はできませんがこれらがあげられます 。

生後乳歯の外傷・虫歯が原因になっている

乳歯の時に虫歯がひどかったり、ぶつけたなどの外傷を受けたりした場合は、これから生え変わってくる永久歯に影響が出ることがあります。

エナメル質形成不全の治療法

エネメル室形成不全は虫歯になりやすい状態です。虫歯になる前はフッ素で歯を強化し、なってしまったらプラスチックなどで虫歯の部分を詰めます。

虫歯になっていないエナメル質形成不全

虫歯になっていないエナメル質形成不全の歯は初期虫歯の状態と同じです。定期的に歯医者でフッ素を塗ることによって歯の質を強化し、 虫歯を予防します。

初期虫歯治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。

虫歯になってしまったエナメル質形成不全

必要に応じて柔らかくなった所、でこぼこになっている所、欠けた所にはコーティング剤やプラスチックで補強・修復をします。 あとは、大人になった時に見た目や色が気になる方は、歯を削って、表面や全体をセラミックで覆うことも出来ます。

動画作成中

エナメル質形成不全の歯におうちで出来る3つのこと

家では通常の虫歯予防に加え、少し注意をしてもらう程度です。神経質になる必要はありませんが、虫歯が進行しやすいことだけ、覚えておいてください。

お子さんであれば仕上げ磨きをすること

1日1回は必ず仕上げ磨きをしましょう。その時はデンタルフロスも使います。 汚れが残っていると、ただでさえ弱い歯質を溶かし、虫歯になりやすくなるからです。 しかし、強く磨いてしまうと弱い部分を傷つけてしまいます。優しく磨きましょう。

フッ素でのホームケアをすること

自宅用の低濃度のフッ素ジェルやフッ素洗口液を使用しましょう。 毎日フッ素を取り込むことによって歯質を硬くすることが出来て、虫歯予防になります。

子どもに弱い歯と鏡を見せて教えてあげること

お口のことを教えてあげて下さい。エナメル質形成不全の歯が他の歯と比べて弱いことを話して下さい。歯磨きの仕方やケアの仕方も教えて、一緒に練習してみましょう。いきなり1人で磨くと磨き残しが出てきます。何度も一緒に練習をして、大きくなってから困らないようにしておきましょう。