根管治療の症状レベルをチェック!最適な治療法・費用・歯医者の選び方

根管治療とは

根管治療とは歯の根の中を治療することです。
わかりやすく言うと、虫歯菌に感染している歯の神経が入っていた空洞部分を消毒し、再度細菌が入らないように薬を詰める治療を指します。

治療のイメージと流れは以下の様な感じです。

根管治療とは歯の根の中を治療することです。主には虫歯菌に感染している歯の神経が入っていた空洞を消毒し、再度細菌が入らないように薬を詰めることです。

根管治療は2つに分けられ、神経を抜く治療を抜髄(ばつずい)といい、感染している根の中の治療をすることを感染根管治療といいます。

まだ細菌が感染していない抜髄の成功率は90%です。
虫歯菌が感染し、神経が死んでしまっている感染根管治療の成功率は80%、再治療の成功率70%〜40%です。

歯の根の中は複雑で根管治療は歯の治療の中で最も難しい治療の一つです。根管治療を何度も繰り返すことによって歯が薄くなり、割れてしまうことがあります。

抜髄については「歯の神経治療」の項目で詳しく紹介しています。
今回は感染根管治療について説明します。

根管治療の症状のレベルを説明

レベル1 噛むと痛い

食事をした時など噛んだ時に痛みが出る場合です。
噛むと痛い症状は神経が死んで歯の周りの歯根膜(しこんまく)に炎症が広がっている状態です。歯根膜は物を噛んだ時に硬いものや柔らかいものであるという判断ができる器官です。神経が死んで根の先から細菌や毒素が出されると歯根膜に炎症が起こり歯根膜炎(しこんまくえん)という状態になっています。

レベル2 歯茎から膿がでている

根の中から毒素が出ると根の先に膿が溜まります。膿は膿の袋を作り、周りの骨を溶かします。おできのような膨らみができ、膿が出ると潰れ、膿が溜まるとおできができるという繰り返しが起こります。このおできのようなものをフィステルといいます。

レベル3 歯茎が腫れる

写真

根の先に膿が溜まり膿の出口が見つからず骨の中に溜まってしまうと歯茎が大きく腫れてしまいます。腫れが強い場合には顔の形が変わるぐらい腫れてしまうこともあります。また、この膿が副鼻腔炎の原因になることもあります。

根管治療のレベルごとの治療法

レベル1の治療法 根管治療

歯の根の中から感染した汚れや歯の壁を取り、消毒することを根管治療と言います。歯の根数は1〜数本あり、曲がっていたり、繋がっていたり複雑な形をしております。この一本一本の根の中の汚れを取り、形を整えて、再度感染しないように薬を詰めて行きます。

虫歯が大きくなり、根の先に膿の袋ができた状態です。根管治療を行い歯を残すようにします。

根の中を消毒し、薬を詰めた状態です。

根管治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。具体的にイメージが湧くと思います。

STEP1 劣化した銀歯や虫歯を取り除きます

銀歯の下から広がった虫歯によって神経が死んでしまった歯の根管治療を行います。まず細菌や唾液が歯の根の中に入らないようにラバーダムをしてから、銀歯と虫歯を取り除きます。

STEP2 歯の根の中の汚れを取ります

歯の根の中に入り込んだ汚れや細菌を削り取ります。神経が死んでしまった根の中は血液が流れていないので、白血球などの免疫細胞が根の中の細菌を取り除くことができません。そのため機械的に感染した部分を削り取る必要があります。

STEP3 消毒した根の中に薬を詰めます

消毒した根の中に再度、細菌が感染しないようにゴムのような樹脂を詰め込みます。空気が入り込まないように緊密に詰めることによって、細菌の住処をなくします。

STEP4 レントゲンで確認します

神経が入っていた空洞に薬がしっかり入っているか確認します。その後、歯が割れないように土台を作り、被せ物をします。

根管治療の成功率

根の先に膿の袋がある時の根管治療専門医の成功率は80%、一般の歯医者ではもっと低い成功率です。2度目3度目の根管治療になると60%、40%とほとんど根管治療では治らなくなります。そのため、初めて行う根管治療を失敗させない事はとても重要な事なのです。

期間と費用

保険診療の場合

治療回数・・・2〜7回程度です。(根の状態によってはそれ以上かかる場合があります。)
費用・・・保険診療3割負担の方で1回の診療分が500円〜3,000円程度です。
     自費診療の場合 1根管3万円〜7万円程度、根の本数によって費用が増えます。

レベル2の治療法 歯根端切除術

根管治療では治らない場合には歯茎から切開を入れて膿の袋を取る歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)という手術を行ないます。膿の袋と歯の根の先の感染した部分を切り取り、根の先から薬を詰めます。また、セラミックが被っていて取ることができない場合などにも使います。

最新治療 MTAセメント

MIAセメントはコンクリートの成分に近く、細菌の侵入を防ぐ封鎖性の高い材料です。歯根端切除術の時に根の先から詰める薬をMTAセメントで行うことによって成功率を高めます。

最新治療 マイクロスコープ

マイクロスコープは手術用顕微鏡です。歯根端切除術をマイクロスコープで行うと90%の成功率で、肉眼で行った場合の40%とは倍以上に成功率が上がります。

レベル3の治療法 歯牙再植術

奥歯などで歯根端切除術が行なえない場合には歯を一度抜歯し、抜歯した穴から膿の袋を取り除き、元の位置に戻す歯牙再植術を行います。奥歯に行くほど歯の根の形は複雑で、上からだけでは汚れを全て取りきれない場合が有ります。このような時に歯牙再植術を行うことによって感染源を全て取り去ることができます。

レベル3の治療法 ヘミセクション

歯の根が複数ある場合、悪くなってしまった一部の根だけを抜歯し、そのほかの根を残す方法を歯の部分抜歯(ヘミセクション)と言います。歯にヒビが入ってしまったり、割れていると根管治療をしても治りません。一部の根を抜歯することによって他の根を残す方法です。

根管治療が得意な歯医者選び方のポイント

・神経をできるだけ残してくれる歯医者

虫歯の進行によっては神経を抜かなけばいけないこともありますが、できるだけ神経を残してくれる歯医者をおすすめします。神経を保護し、経過観察をするとどうしても治療期間が長くなります。それでも神経をできるだけ残してくれる歯医者を選ぶべきです。

・できるだけ歯を残す治療をしてくれる歯医者

すぐに歯を抜くのではなく、できるだけ根管治療や他の方法を使って歯を残す治療をしてくれる歯医者をおすすめします。根管治療が得意な歯医者もいれば、苦手な歯医者もいます。できるだけ根管治療で歯を残し、残すための方法を教えてくれる歯医者をおすすめです。

・根管治療の時、ラバーダムを使ってくれる歯医者

根管治療に最も重要な事は唾液などの細菌が含まれているものが歯の根の中に入り込まないことです。それにはラバーダムは絶対不可欠です。根管治療の重要性がわかっている歯医者は必ずラバーダムを使っています。

・マイクロスコープを使ってくれる歯医者

根管治療は肉眼でば見えない部分の治療を行います。今までのように経験や勘で治療を行なっていては見落としやミスが起こります。マイクロスコープで確認しながら治療を行うことで成功率はあがります。

・虫歯治療の前に口の中の環境を整えてから治療を行う歯医者

歯茎が腫れていたり、歯石が付いている口の中で治療を行っても精度の高い治療を行うことは出来ません。虫歯治療の前に歯周病の治療を行い、出血のないキレイな口の中で治療をしてくれる歯医者は、丁寧な治療をしてくれます。

・写真や動画で自分の歯の状態を説明してくれる歯医者

歯医者で鏡を見て、どこが虫歯なのか説明されてもなかなかわかりにくいものです。虫歯の状態を写真や動画で説明してくれる歯医者はなぜ削らなくてはいけないのか、治療によってどのようになったのかをわかりやすく説明してくれる歯医者です。お互いに認識の違いでトラブルになるよりもしっかりと証拠を残してくれる歯医者がおすすめです。

予防法

根管治療は歯医者で行なわれる他の治療のなかで最も成功率が低く、精密な治療です。そのため治療が長くなったり、再治療が多くなります。最大の予防法は神経を抜かない事です。できるだけ虫歯にしないようにし、虫歯になっても神経を取らなくてはいけないほど進行させないことです。また、根の先に膿が溜まらない様にするには根管治療専門医や根管治療が得意歯医者で治療をしてもらう事です。